理事 渡邉 雅子
日々の忙しさに追われるように過ごしていると、ふと立ち止まることを忘れてしまう。朝から晩まで予定に追われ、気づけば一日が終わっている。そんな毎日の繰り返しだ。
それでも、人のやさしさや温かさに触れる瞬間があると、心がふっと軽くなる。何気ない一言や、さりげない気遣い。そうした小さな親切が、心を優しく包み込んでくれる。
先日の朝、会社の玄関に着くと、そこに思いがけない来客がいた。狸の親子だ。親狸と子狸が二匹、ガラス越しに中をじっと見つめている。まるで「おはようございます」と挨拶に来たかのようだった。
「はーい」と声をかけると、親子は慌てて逃げていった。その後ろ姿を見送りながら、思わず笑顔になっていた。なんとほほえましい光景だろう。こんな小さな出来事が、一日のスタートを温かいものにしてくれる。
完璧でなくてもいい。できる範囲で、一生懸命に、心を込めて。そうやって日々を過ごしていけたらと思う。そして、誰かの「ほっと一息」になれるような、そんな温かさを自分も周りに届けられたら。
今日も、また新しい一日が始まる。
