徒然なるままに

大塚喜久子

 私には失語症の妹がいます。久しぶりに会いに行くと、私の顔を見るなり「私が交通事故で死んだ夢をみた」と手振り身振りで、やっとこさ伝えるんです。正夢だと困るなと一瞬思いました。運転が苦手、高齢者になった、もう運転は辞めるように言われています。
その2~3日後に自宅の裏庭でタヌキが死んでいました。とっさに私の身代わりだと妄想しました。タヌキに手を合わせ花を置きました。そしてそのまた2~3日後に、今度は子ダヌキが裏庭を走りました。寒い時期だったので、親が死んでしまい、この寒さの中、おまえも生きて行くのが大変だなと思いました。私はしばらく残飯をあげる事にしました。タヌキ達は敷地内の納屋の下に穴を掘って、そこを寝ぐらにしていると先住人が言うのです。もう10年以上にはなるらしいです(世代交代はしていると思いますが)私は最近引っ越してきたので、餌付けをしていた訳ではありません。せめて子ダヌキが大きくなり、暖かくなるまでと思いました。
1ヶ月ぐらい過ぎたある日、また子ダヌキが庭を走ったので、「ぽんた」「ぽんこ」と声をかけました。残飯を床下に置く時に、いつも声をかけます「ぽんた」「ぽんこ」と。私のダミ声は聞き慣れているはずです。すると子ダヌキは止まって私を見ました。私は「元気で大きくなったか」と聞きました。「ハイ、いつもありがとう」(妄想もいいとこアハハ)と言って走り去りました。
日本昔話には、いろいろな動物達との触れ合いが出てきますが、本当だなという気持ちになります。
福祉の学校でも、たびたび「共生」という言葉が出てきて皆で話合います。近くの我が家の畑には、イノシシ、タヌキ、ハクビシン、鳥達、そして今はサル達に頭を抱えています。作物をことごとく食い荒し、ちょうど良い収穫期をピタリと狙います。他にも、蛇、蚊、ゴキブリ、百足、スズメバチなど。
『共生』難しいな~~~~とつぶやきます。

“徒然なるままに” への6件の返信

  1. プーチン氏や習近平氏のような帝国主義者と共に生きたいとは思いません。ゼレンスキー氏のような国内で戦争を続けてきた民族主義者とも一緒に居たくないですよね。
    それでも弱者は彼らとも共生しなくてはならないのでしょう。

  2. [失語症]という言葉、初めて聞きました。ネットで調べたのですが、とても重い病気で驚きました。普段からお姉さんのこと大事に思っていて、心配だったのですね。
    [共生]、よく聞きますが、おっしゃるようにその場に居合わすと一筋縄ではいかないですね。動物だって、自分の嫌いなのや、怖いのやかみつくのや蛇やみみず、人間だって、外国人、一方的に自己中な人、風呂に入らない人、怖そうな人。。。。。(共生のとらえ方が違っている可能性 大)
    理念ではわかるのですが、実際は神の愛や仏の心を持てない私には先が長いです。
    でも大塚さんは、[共生]に一番近づいておられる方のようにおもえるのですが。

  3. 命あるものはいつかは神様仏様のもとに行くと思います。それまではすべての生き物と共生をとは思いますが、苦手なものはやはり苦手ですね。
    時に人間が苦手になるとどうしようもないようにも思います。

  4. 失語症者向け意思疎通支援者養成講習会があるのですね。今年は募集が終わっていますが。
    ウェルニッケは流ちょうにしゃべると言いますから、ブローカ失語でしょうか。
    多弁の認知症高齢者や言葉の出ない知的障害者と異なり、他人の話を理解し、考えているけれど言葉にできないのですよね。
    もどかしいでしょうね。
    ふと我に返ると、自分の言いたいことが全く伝わらないことがしばしばあることに気づきます。

  5. 藤永さん

    「自分の言いたいことが伝わらない」って多いよね。
    自分に配慮が足りなかったな、っておもうことたびたびです。
    ことに近しい人に対しては。

  6. 湯本さんの仰るとおり、相手と自分の認識・理解のずれに対する配慮不足でしょうね。そこが難しい所です。

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