理事 川松 ゆり
TVを見ていたら「いい人過ぎる美術展」何ぞというものが各地域で開催され大盛況とのこと。日常に潜む「いい人」たちに出会う展示会だそうな・・。
「いい人」を集めての美術展は大成功だったようで、観覧者のなかには感動を声高に話していた人もいた。「いい人がニュースになる世の中なの?・・。」
また、他方でホストクラブの「売掛金」がニュースになっていて、ホストクラブの経営者、店長が「このような無謀な料金請求はあってはならない。」「関係者にも声をかけてこのようなことがないようにしたい。」何ぞと話していた。
私の常識ではホストクラブは大金持ちの有閑マダムや玄人の人たちが、事柄を十分理解していく所と思っていたが、映像を見ると少女のような娘が「あの人だけは自分に優しくしてくれる。だから、また、行って優しくしてもらう。」と、しかし、その代金が「売掛金」の名目で借金となり、少女がお金を払えないと売春等を斡旋し料金を支払わせる。こうした「売掛金」地獄に嵌ることが社会問題となっている。そして、前述のようにホストクラブの経営者が責任逃れのあさましい空言を吐く現実。本当に公正な料金が提示され、商売になるのかな?
以前、談志が「嫌な時勢というが、嫌なことがニュースになることは良いよ。良いことがニュースになったらおしまいよ。」と言っていた。
「いい人」がニュースになる。そんなに私たちの日常は殺伐としている?
ホストクラブが絵空事を振りかざす。少女たちがホストに求める心の拠り所は・・?
なんか変? 世の中のバランスが狂い始めている。いや、人間社会が狂っている。