子育ては、慌てず、焦らず、諦めず、子どもを信じて
理事 中能孝則
森のようちえんや冒険学校の活動では、寄り道をして目的地に着くまでに予想以上の時間がかかることがあります。途中で倒木を見つけた子どもたちはその木をひっくり返し始めました。苔むした木の中からは様々昆虫が現れます。するとこれはホタルカミキリムシ、これはゾウムシ、これは玉虫と私たちが知らない虫の名前とその特徴を次々教えてくれる子どもがいます。まるで昆虫博士です。
また、昆虫に興味のある子どもたちが集まってきて昆虫談義が始まります。その様子は実に楽しそうで、私たちが入る隙間はなく「そろそろ先に行こうよ」と促すタイミングを考えることもあります。ある日昆虫博士のお母さんにそのことを話すと「この子は小さい時から昆虫に興味を示したので、昆虫図鑑を渡したところ毎日のように見ていて、誰が教えたわけでもないのに様々な昆虫の種類やその特徴などを熱く語るようになりました」と話してくれました。
子どもが興味を示したものをさらに広げてあげることが大切ではないでしょうか。